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堆肥化可能なプラスチックとは何ですか?

03/05/2025

堆肥化可能なプラスチックとは何ですか?

  • エコ梱包
  • 梱包材

「生分解性」という言葉を聞いたことがありますか?

近年、環境の持続可能性に向けた取り組みは、様々な産業分野のみならず、個人レベルでも活発化しています。地球温暖化問題は1985年から世界会議で取り上げられ始め、科学的な評価を通して、人間の活動が気候変動に影響を与えていることが指摘されています。2015年のパリ協定(COP:国連気候変動枠組条約締約国会議)では、温室効果ガス削減に向けた具体的な目標が定められ、同年の国連サミットではSDGs(持続可能な開発目標)が採択されました。様々な懸念事項の中でも、特に顕著な課題の一つが「マイクロプラスチック問題」です。これを受けて、「生分解性」という概念が注目を集めています。

 

では、生分解とは一体何でしょうか?生分解とは、微生物などの働きによって物質が水や二酸化炭素などの無機物に分解され、自然に環境に還るシステムのことです。生分解の最も身近な例は、堆肥化でしょう。食品廃棄物や綿花などの天然資源由来の素材は生分解性が非常に高いのに対し、石油由来のプラスチックなどの合成素材は分解に長い時間がかかり、環境に大きな影響を与えます。例えば、ペットボトルは分解に最大450年かかることが知られています。

 

しかし、現代社会では、プラスチック以外の包装品を見つけるのは難しくなっているかもしれません。スーパーマーケットでは、食品の包装やラベルにプラスチックが広く使用されています(ファーマーズマーケットは例外かもしれません)。食品の品質保持には包装が不可欠ですが、プラスチックの使用を最小限に抑えたいというニーズがあります。そこで、「コンポスト可能なプラスチック」の開発が進んでいます。これらのプラスチックは、必要な包装機能を維持しながら短期間で分解するように設計されており、包装業界にとって環境に配慮した素材となっています。ただし、コンポスト可能なプラスチックにはさまざまな種類があり、それぞれの違いを理解し、用途に合わせて適切に使用することが重要です。

 

堆肥化可能な材料には、主に 2 つのカテゴリがあると言われています。 産業用堆肥化可能   家庭で堆肥化可能違いは、その素材が一般的な家庭環境または自然環境で分解できるかどうかにあります。工業用堆肥化可能素材は、大規模な堆肥化施設などの特殊な環境でのみ分解されるため、そこで収集・処理する必要があります。これらの素材の有名な認証機関としては、米国のPBIやEUのTUVのOK Compost INDUSTRIALなどがあります。一方、家庭用堆肥化可能素材は、家庭での堆肥化を含む自然環境で分解できます。市販製品がこの認証を取得するのは非常に困難であり、取得できたとしても、厳格な評価と監督を受け、製品ごとに固有の認証番号が付与されます。

 

「生分解性」という言葉は一見単純なように聞こえますが、その違いを理解することは、環境保全活動に真に貢献するために不可欠です。包装資材を提供する当社は、近年、生分解性の違いを認識しながら、環境に配慮した素材の開発に取り組んでいます。代表的な製品として、 ネオソイロン® 遺伝子組み換えでないPLA由来のフィルター「Industrial Compostable(インダストリアル・コンポスト可能)」は、当社の主力製品の一つとして、多くの方にご愛用いただいております。別ページで特集記事も掲載しておりますので、ぜひご覧ください。今後も包装業界に携わる企業として、環境に配慮した製品の提供とサステナビリティへの貢献に尽力してまいりますので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

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